新しい地域おこしのアプローチを考える

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旅では、観光スポットやおいしい物を目指していく。だけど、思い出に残っていることはもっと別のことだったりする。


沖縄旅行では、居酒屋のカウンター席で、隣の人と話したこと。居酒屋でなぜか男の人二人が図面をひいていた。元々は東京で建築の仕事をしていて、沖縄に移住して、同じく建築の仕事をしていると聞いた。

居酒屋で、わいわい騒ぎながら仕事をしているのが、めちゃくちゃ楽しそうだったこと。これが沖縄の仕事スタイルか!と思ったこと(たぶん違うけど)。そして、そのうちの一人がキングコング・西野亮廣さんに似ていて、僕も酔っ払っていたから「めっちゃ西野さんに似てますね」と3回は言ったことを覚えている。

イタリア旅行では、フィレンツェの大衆向けレストランで、たまたま日本人の料理人がいたこと。少ししか話せなかったけど、修行してるのかな〜、将来は日本で店開くのかな〜、とか勝手に考えて嬉しくなった。

観光スポットや食べ物も、思い出そうとすれば出てくるけど、鮮明に、そして楽しかった思い出として真っ先に出て来るのは、現地で「人」に会ったことだったりする。


この前取材したゲストハウス品川宿(しながわしゅく)は、泊まりに来た人と地域の人がまぜこぜになってジャガイモパーティをやったり、いろんなことをして地域と交流しているところだった。記事では上げられなかったけれど、Facebookに上がっていたパーティの写真には、旅行者や地域の人はもちろんだけど、就活生と思われる学生さんもいた。

そんなごちゃごちゃの人達の集まりは、確実におもしろい。

そういえば、僕が高校生の時に北海道津別町でスキー合宿をしたのだけど、同じ宿に泊まっていた猟師さんが、獲ったばかりの猪をふるまってくれた。その時あまり話せなかったけど、自分と違うバックグラウンドの人たちがやることは、真新しいからおもしろいし、覚えている。


ゲストハウスのような泊まる場所は、訪れた人に、その時しか体験出来ない思い出を提供できるんだと思った。同じ面子でジャガイモパーティが開かれることはないだろうし、そこに猟師さんがいて運良く猪を穫れる可能性も低い。

地域活性化というと、観光スポット、イベント開催、食べ物ツアーとかが一般的だけど、地元の人と話すこと、その場にいる人たちで騒ぐことが単純におもしろいのかもと思った。

そこで良い体験が出来れば、また行きたいと思うし、人に勧めたくもなる。


僕の友人が、2年ほど前に会社(SE)を辞めてゲストハウスに転職した。彼は、僕と同じ岩手県出身で、将来は岩手でゲストハウスを開きたいと話していた。それが地域を盛り上げることにつながるとも。

その時の僕は、ゲストハウスは泊まるところというイメージしか持てていなかったけど、今になって彼が思い描いていたことが理解出来た気がする。彼は、自分で旅行をしていて、ゲストハウスでの人のふれあいから、岩手でその「場」を作りたいと思ったのだそう。


ゲストハウスで、その地域の人とつなげたり、おいしい食べ物をふるまったり、郷土の話をしたり。これは、めちゃくちゃおもしろい地域おこしになりそうだと思った取材だった。